腸のなかに菌がいるように、ヒトの肌にも菌がいます。
また、なかには、すこやかな肌を保つうえで役に立つ菌も。
その代表的な存在が、「表皮ブドウ球菌」です。
表皮ブドウ球菌は、汗や皮脂をエサに、肌のバリア機能をキープするグリセリン、肌を弱酸性にする脂肪酸をつくります。
参照:
・菌の図鑑
ティーンエイジャーにとって、悩みのタネになりやすいのがニキビ。
肌の皮脂が増えすぎると、通称「アクネ菌」と呼ばれる「プロピオニバクテリウム アクネス」がどんどん増殖し、やがてニキビができます。
しかし、皮脂量がコントロールされた肌では、むしろアクネ菌は“良い菌”に。肌をすこやかな状態へと導く働きをします。
ちなみに、近年、バクテリアの分類体系が見直されてキューティーバクテリア属菌に分類されました。
参照:
・菌の図鑑
「“おなかをすこやかにする菌”といえば、シロタ株」。
「シロタ株」は、日本だけでなく、世界のさまざまな国や地域で広がっています。
例えば、「シロタ株」により、インドの子どもたちの下痢が改善されたそう。また、オーストラリア、ベルギー、中国、ドイツなどでも、「シロタ株」の整腸作用と安全性をしめすデータが得られています。
参照:
・サイエンスレポート NO.31
試合でグッドパフォーマンスを発揮しようと、日々激しい運動をおこなうスポーツ選手。その結果、免疫機能が低下して感染リスクが高まることも。このメカニズムに注目して行われた実験で、シロタ株は、上気道感染症(いわゆる風邪)の発症率を低下させるという研究結果が確認されました。
体の内側からケアし、“勝てる”スポーツ選手に。
参照:
・健康美容EXPO
・サイエンスレポートNo.12
夏から秋・冬にかけて、なんだか肌がカサつきがちに。
しっとり、ぷるぷるな肌を保つためには、洗浄や保湿を正しく行うことが大切です。また、ビフィズス菌を含む発酵乳も、肌のうるおいキープに役立つと考えられています。
今年は、菌をつかった“おうち美容”にチャレンジしてみては。
参照:
・ヤクルト本社ニュースリリース
「ウェルシュ菌」とも呼ばれるこの菌は、土の中など、身近な環境にいる菌なので、食品に混入しやすいといわれています。
ウェルシュ菌は、菌のもととなる「芽胞」をつくるときに、毒性のある「エンテロトキシン」を発生するため、口にすると下痢や腹痛が起こるのです。
芽胞は、熱をかけても生き残るので、例えば“常温で寝かせたカレー”などで大量にみつかる傾向にあります。
参照:
・菌の図鑑
・一般社団法人東京顕微鏡院
・NIID国立感染症研究所
・公益社団法人日本食品衛生協会
ブタクサやヨモギ、ハウスダスト、ダニ・・・などなど。
春先だけでなく、秋にものどの“イガイガ”やくしゃみの原因となる物質が、空気中にたくさん舞うようになります。のどや鼻における不調が気になる方は、ぜひ乳酸菌をどうぞ。日常的に摂ることで、それらの不調が軽減されることが確認された乳酸菌もあるようです。
参照:
・ヤクルト本社ニュースリリース
・サイエンスレポートNo.29
・一般財団法人 京浜保健衛生協会
ときおり耳にする、「プロバイオティクス」という言葉。
その定義は、「十分量を摂取した時に宿主(ヒト)によい働きをする生きた微生物」とされ、近ごろ、医療現場でも注目されています。
「安全・安心」な菌たちは、影の立役者。確かな医療をささえます。
ジメジメ、むしむし、じっとり……。
「サルモネラ エンテリティディス」は、こうした環境が大好き。
卵や肉を介してヒトの体に入り込み、下痢や発熱などを引き起こします。
“じっくり加熱”が、「安全・安心」な食卓をつくるポイントに。
参照:
・菌の図鑑
・一般社団法人東京顕微鏡院
おなかの不調にはいろいろなものがありますが、一部の病気は、生活習慣と深い関係があることがわかっています。
野菜をちゃんと食べて、スポーツを楽しむ。
そして、お酒はほどほどにする、のが吉なのです。
未来の健康のために、生活習慣を見直しましょう!
参照:
・厚生労働省e-ヘルスネット「腸内細菌と健康」