~2026年 新たな年を迎えて~
明けましておめでとうございます。
年頭にあたり、ご挨拶申しあげます。
はじめに
昨年2025年の世界経済は、政治的・地政学的リスクによる不確実性が続き、全体として成長ペースが鈍化した一年となりました。そのような環境下においても、米国の主要株価指数は最高値を更新、日本の株式市場も底堅く推移し、史上最高値圏で取引されました。日本経済では、高水準の賃上げが実現し、消費は緩やかな回復基調を示しました。一方で、インフレによる食料品などの価格高止まりが続いており、家計の節約志向は依然として根強く残っています。
当社事業においては、日本国内では乳製品全体の販売本数が伸び悩んだものの、海外では中国の回復やインドネシアの底打ち感が見られました。2026年は、日本では底打ちから再成長へ、海外ではさらなる伸長を目指し、全社一丸となって取り組んでまいります。
各事業の取り組み
日本の飲料食品事業では、宅配チャネルにおいて2025年1月に「Yakult(ヤクルト)1000 糖質オフ」を全国展開しました。新規のお客さまづくりや、糖質・カロリー・甘さを気にして離れてしまったお客さまへの再アプローチにつながる商品であり、認知や理解が徐々に広がっています。2026年は、リアルな会話に加えて、デジタルによるコミュニケーションを充実させ、お客さまとの関係を強化していきます。店頭チャネルでは、2025年4月に「Y1000 糖質オフ」を発売したほか、11月には「Newヤクルト ピーチ味」を期間限定で発売しました。販売促進活動や価値普及活動も活性化していますので、店頭全体の販売本数の押し上げが見え始めてくるのはこれからだと考えています。2026年は、効果的な売り場づくりの提案や、さらなる販売促進活動により、店頭での当社商品の存在感を高めていきます。
海外の飲料食品事業では、2025年は各四半期の販売本数が前年を上回り、全体的に着実な回復の手ごたえが見られた一年でした。アメリカ、ベトナムは好調を維持、中国は回復、インドネシアは底打ちの兆しが見えてきました。メキシコは消費鈍化の影響を受けましたが、持ち直しつつあります。
また、普及型商品をさまざまな事業所で展開しました。2024年に中国・ヨーロッパでピーチ風味、インドでマンゴー風味、2025年に中国・メキシコでマスカット風味、インドネシアでマンゴー風味、ブラジルでピーチ風味を発売しました。2026年1月にも香港でマスカット風味の商品を発売します。これらの商品はお客さまの興味を引き、当社商品を手に取るきっかけとなり、販売本数の押し上げに貢献しています。2026年も、さまざまな営業施策を展開していき、安定的に成長する事業所を増やし、全体の実績を引き上げていきます。
中期経営計画
2025年5月の本決算発表に合わせて、「中期経営計画(2025-2030)」を開示しました。3つの重点テーマとして、①事業領域の拡大とビジネスモデルの進化、②地域社会との共創とグローバル展開の進化、③成長を支える経営基盤の進化を掲げています。当社の強みである研究開発に基づくプロバイオティクスのエビデンス、地域に密着した販売組織、グローバルブランド「ヤクルト」といったリソースを活かし、3つの重点テーマに取り組むことで再成長を実現します。
さらに、企業価値最大化に向けた基盤強化の重要な要素として、非財務戦略も策定しました。当社の強みである知的資本、製造資本、社会関係資本をさらに活かすため、人的資本と自然資本への取り組みを強化していきます。私たちは、2030年に「ヘルスケアカンパニーへの進化」を実現し、その5年後に迎える100周年に向け、さらなる躍進を図ってまいります。
本年もご支援のほど、よろしくお願い申しあげます。
株式会社ヤクルト本社
代表取締役社長
成田 裕