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国内における今後の商品戦略の考え方について教えてください。
価格帯やアイテム数を検討しながら、商品ラインナップを再構築していく考えです。
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ヤクルト1000シリーズはほぼ同じ商品を宅配チャネルと店頭チャネルで販売していますが、今後発売する商品についても、同じ商品を両チャネルで展開する考えなのでしょうか。
ヤクルト1000シリーズは価格、容量、容器などが違うことで、宅配チャネルと店頭チャネルのカニバリを避けられていると認識しています。今後の商品政策においても、中身が同じ商品を価格、容量、容器を変えて、両チャネルで発売することは検討していきます。
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9月のYakult1000類の販売本数前年比が103.8%となった背景を教えてください。
全国の約半分の市場を受け持っている販売会社子会社において、免疫向上のエビデンス訴求を軸としたYakult1000類のモニター施策を実施したことが影響していると考えています。
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今後のヤクルト1000シリーズの新規増客に関する取り組みを教えてください。
Y1000類については、ヤクルトシリーズ全体での棚確保、売り場づくりに再度取り組んでいきます。Yakult1000類については、睡眠・ストレス以外の整腸効果や免疫向上などのエビデンスを訴求していきたいと考えています。ヤクルト1000シリーズ全体を通してこれらの活動をバックアップするチラシや資材等を提供し、取り組みを進めていきます。
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ヤクルト400シリーズ+Yakult1000類の販売本数が、「Yakult(ヤクルト)1000ブーム」前の水準に近づきつつある状況ですが、宅配顧客数の今後の見通しを教えてください。
宅配顧客数の減少については、ヤクルトレディ数とコロナ禍による事業所・職域顧客の減少が主な要因と考えています。ヤクルトレディ数の回復と現在検討している事業所での新たな取り組みにより、顧客数を徐々に取り戻していきたいと考えています。
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海外における主要国の足元の販売状況について教えてください。
<中国>
足元で「ヤクルト ピーチ風味(鉄プラス)」が約40万本/日、「ヤクルト マスカット風味」が約70万本/日となっており、既存商品とのカニバリはありますが、全体の販売本数の増加に貢献しています。
<メキシコ>
第1四半期(1-3月)は価格改定後も前年の販売本数を上回っていましたが、第2四半期(4-6月)以降はトランプ関税の影響で景況感が悪化し、前年を下回る状況が続いていました。9月に店頭チャネル、10月に宅配チャネルで「ヤクルト マスカット風味」を順次発売しており、10月単月の販売本数は前年を超えています。今後もさまざまな施策を展開することで、販売本数が増えていくことを期待しています。
<インドネシア>
第3四半期(7-9月)の販売本数前年比は約103%となっています。伸長していた宅配チャネルに加えて、消費者の買い控えの影響を受けていた店頭チャネルについても、第3四半期は前年の販売本数を超えています。10月以降も店頭チャネルが前年を超える状況が続けば、回復傾向が強まってきていると考えられます。6月に発売した「ヤクルト マンゴー風味」については、約100万本/日で推移しており、販売本数の増加に貢献しています。現地の評判も良く、新規顧客づくりや店頭の売り場づくりに引き続き活用していきます。
<アメリカ>
上半期(1-6月)は前年の生産トラブルの影響が少し残っており、販売本数の伸長率は低めになりましたが、第3四半期(7-9月)は昨年のハードルが低いこともあり、二桁成長しています。月によって多少の上下はあると思いますが、今後も着実に販売本数を伸ばしていけると考えています。
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中国の第3四半期(7-9月)における各月の販売本数と前年比を教えてください。
各月の販売本数と前年比は、7月は631万本/日、102.9%、8月は583万本/日、104.6%、9月は614万本/日、108.4%です。
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今後の中国の経費の使い方について、考え方を教えてください。
これまでの経費削減と規模感は異なる可能性がありますが、工場の再編等も含めて検討のうえ、経費の削減は続けていきます。一方で、販売本数を増やすための取り組みについては必要な経費を投下していく考えです。
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通期修正計画において、為替中立の海外の売上高と営業利益を7月修正計画対比で下方修正した理由を教えてください。
メキシコの販売本数目標を約2%強引き下げたこと、中国とインドネシアにおける新商品の発売に伴う販促費の増加を考慮したことが主な理由です。
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海外の下期(7-12月)の営業利益率は15.9%となる計画ですが、前期に比べて営業利益率が上がる理由を教えてください。
各国で展開している普及型商品を中心に販売本数が増え、粗利増が経費増を上回ることで営業利益が増加し、利益率も改善する見通しです。
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通期修正計画について、単体の販管費が5月発表計画から増減しない理由を教えてください。
広告費や販売促進助成費など減少した項目と運送費や人件費など増加した項目とが相殺されて、結果的に単体の販管費は増減しませんでした。
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中期経営計画(2025-2030)について、施策の進捗状況を教えてください。
中期経営計画(2025-2030)の目標値や方向性に変更はありません。コア事業としてのヤクルト類以外に、はっ酵乳や化粧品など既存事業でまだ伸びしろがあると考えている分野では販売方法等を含めて再検討し、力を入れていきたいと考えています。他社と資本提携して取り組んでいるアニマルヘルス分野についても、二桁億円の売上高を達成できるレベルに成長し始めました。また、プロバイオティクス製剤についても、大学病院等でのデータが蓄積されていますので、国内の医療機関のみならず、海外でも展開していきたいと考えています。