ヤクルトのCSR・トップコミットメント

  • トップコミットメント

    未曾有の事態を乗り越え
    ヤクルトの目指す姿を見つめ直す

    代表取締役社長 株式会社ヤクルト本社 代表取締役社長 根岸 孝成

    ヤクルトは「生命科学の追究を基盤として、世界の人々の健康で楽しい生活づくりに貢献します」という企業理念のもと、世界各地で事業活動を推進しています。
    2020年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により私たちの生活は一変しましたが、この緊急的な状況下においても、持続可能な社会の実現という目指す姿を見失わず、ステークホルダーと連携しながらCSR活動を推進していきます。

    業績は堅調に推移し、中国を含めたアジアの販売が引き続き好調

    2019年度は、長期ビジョン「Yakult Vision 2020」第3フェーズの3年目となりました。ヤクルトグループの売上高、営業利益は過去最高となった2018年度とほぼ同じ4,060億円、456億円でした。日本においては新製品の導入等により増益となり、海外ではアジアにおける販売が引き続き好調でした。中国では1月後半からCOVID-19感染拡大の影響を受け宅配活動を一時停止し、工場も中国当局からの指示を受け生産を中止する事態となりましたが、2020年10月現在は通常稼働しています。

    Yakult Vision 2020

    長期的な経営戦略の策定と推進

    当社は、ヤクルトグループとしての成長を維持し、変化に対応していくための道標として、2011年度から2020年度までの長期ビジョン「Yakult Vision 2020」を2011年1月に策定しました。10年後の会社のありたい姿および目指す方向性を全従事者で共有するためのものです。

    Yakult Vision 2020
    10年間を3つの期間(フェーズ)に区分して、目標を達成する考えです。

    長期ビジョン(2011年度~2020年度)

    • 定性目標
    • 地球上の一人でも多くの方たちに「健腸長寿」を普及しよう!
    • 当社ならではの予防医学と治療医学の両輪で、
      「 健康社会」を実現しよう!
    • 最高の技術をまごころと感謝でお届けし、
      お客さまや私たちの「満足と幸せ」を創出しよう!
    • 実現のための戦略
    • 世界の市場を「導入」「成長」「成熟」「再構築」の各段階に分け、最適な戦略を展開することで、グループの成長を継続していく考えです。成熟期にある国内事業については、次世代のグローバル事業を牽引するための基盤づくりを行い、持続的成長へとつなげていきます。

    中期経営計画(第3フェーズ計画)

    • 2017年度から2020年度までの4年間を対象期間とする第3フェーズ計画を2017年5月に策定しました。内容は下記のとおりです。
      • 第3フェーズ計画
      • 乳製品世界平均販売数量 4,350万本/日
      • 連結売上高 4,540億円
      • 連結営業利益 570億円

    新型コロナウイルス感染症により一変した生活をいかに支えるか

    この度のCOVID-19によりお亡くなりになった方々のご冥福をお祈り申しあげます。そして、罹患された方々、感染拡大により生活に影響を受けられている皆さまに、心よりお見舞い申しあげます。また、医療従事者をはじめとした、感染拡大防止にご尽力いただいている方々に、感謝と尊敬の意を表します。
    ヤクルトは危機管理規程に基づき、「新型コロナウイルス総合対策本部」を2020年2月に設置し、グループ全体で感染防止を図り、安全かつ安定的な事業活動を継続するための対策を検討し、実行する体制としました。国内外のヤクルトグループ従事者とその家族、お客さまの安全確保を最優先とし、政府・社会からの要請に応え、地域社会との連携を通じて可能な範囲で事業継続を図りました。
    人々の意識や行動は、COVID-19により大きく変容しています。健康や免疫力への関心が高まるなか、今後は消費者に向けたプロバイオティクスの有効性の理解促進や、医療従事者への科学的エビデンスの理解促進など、私たちならではの取り組みを積極的に行っていきます。

    企業活動を社会の課題解決につなげるために

    私たちはコーポレートスローガンに「人も地球も健康に」を、企業理念に「生命科学の追究を基盤として、世界の人々の健康で楽しい生活づくりに貢献」することを掲げており、企業活動そのものがCSRであるという考えのもと、持続可能な社会の実現に向けた諸課題に積極的に取り組んでいます。
    COVID-19を受けて世界的な株安が続いていますが、投資家は今後さらにESG※1に注目していくものと考えています。ヤクルトもESGインデックスの一部に組み入れられており、今後もCSR活動を推進し積極的に開示していくことで、投資家をはじめとした社会からの期待に応えていきます。
    私たちは、CSRのグローバルスタンダードであるISO 26000の7つの中核主題に沿って、ESGやSDGsとの対応も明確にしながら、CSR行動計画を策定し、企業活動を推進しています。7つの中核主題に沿って、多岐にわたる取り組みの一部をご紹介します。

    ※1 ESG E: Environment(環境) S:Socia(社会) G: Governance(ガバナンス)

    健康的な生活習慣を定着させ、「安全・安心」な地域づくりを目指す

    Ⅰ消費者課題 お客さまの健康と楽しい生活のために

    Ⅱ コミュニティへの参画・発展 地域とともに発展していくために

    ヤクルトの創始者で医学博士の代田 稔が提唱した「予防医学」「健腸長寿」「誰もが手に入れられる価格で」(代田イズム)の考えに基づき、世界の人々の健康で楽しい生活づくりに貢献すべく、2019年度も積極的に製品開発を行いました。ストレスや睡眠に関する研究成果をもとにした機能性表示食品「Yakult(ヤクルト)1000」、2020年10月には乳酸菌 シロタ株とガラクトオリゴ糖による腸内環境やお通じの改善を訴求した機能性表示食品として「ヤクルト400 W」を地域限定で発売し、好評を得ています。
    ヤクルトレディによる宅配という独自の流通形態は、いうまでもなく私たちの大きな強みの一つです。日本だけでなく世界中でヤクルトレディが活躍しており、その数は全世界で8万人を超えています。2020年は一時期、COVID-19の拡大を受けて東京など一部エリアでやむなくお届けを中止しましたが、ヤクルトレディにはマスクやアルコール除菌スプレーを配付し、またお客さまにも保冷受箱でのお届けなどを選択していただき、「安全・安心」に商品を届けられるよう努めました。
    ヤクルトレディによる宅配、小売店等での販売だけでなく、健康的な生活習慣の定着に向けた啓発活動や、地域貢献活動にも継続的に取り組んでいます。おなかの健康をテーマにした小学校等への「出前授業」の2019年度の参加者は全世界で約416万人、地域の方々を対象にセンター(ヤクルトレディの販売拠点)や公共施設・老健施設等を利用して開催する「健康教室」の参加者は、全世界で約792万人となりました。
    自治体と連携した一人暮らしの高齢者をヤクルトレディが訪問する「愛の訪問活動」では、約3万7千人を訪問しています。 また、全国870の自治体や警察・消防などと「地域の見守り・防犯協力活動」の協定を締結し、「安全・安心」で暮らしやすい地域社会づくりに貢献しています。

    バックキャスティング思考で気候変動への取り組みを加速
    環境に配慮した容器包装の取り組みで循環型社会の実現を目指す

    Ⅲ 環境 地球環境の保全のために

    2020年は、COVID-19による経済活動の縮小などにより世界のCO2排出量は減少しましたが、気候変動は引き続き喫緊の問題です。
    気候変動における事業上の「リスク」としては、気候変動を起因とした自然災害による原材料の調達や操業の中断等を認識しています。私たちは、生産拠点の分散や危機管理マニュアルの運用などでそれらのリスクに対応しています。一方で気候変動問題への対応は、ステークホルダーからの期待に応える「機会」にもなりうると考えています。私たちは省エネルギー・省資源の生産・物流体制を構築し、環境に配慮した容器包装等を推進することで、その期待に応えていきます。
    私たちの気候変動への取り組みを第三者視点で評価してもらい、取り組みをさらに向上させるために、2019年度はCDP※2に回答し、「B」評価を得ました。また2019年度は、「ヤクルト サステナブル・エコロジー2020」の後継となる長期環境ビジョンの策定に向けて、社内で検討作業に着手しました。 2030年度以降のあるべき姿を定め、バックキャスティングの考えのもと2021年度からの環境活動を推進します。
    また、2019年度は新しい試みとして、全生産拠点に対して、WRI Aqueduct※3を用いた水リスク評価を実施しました。ヤクルトと深い関わりをもつ水には、世界的な人口増加、経済発展による水使用量の増加や、気候変動による降水量の変化などの課題があります。得られた水リスク評価をベースに生産拠点の実態把握を進め、方針策定に活かしていきます。
    2019年1月に発表した「プラスチック資源循環アクション宣言」において私たちは、2030年までに資源循環しやすい素材の容器包装に最大限転換していくという目標を掲げています。一部商品において、バイオマスプラスチックを使用したストローやマルチシュリンクフィルムへの切り替えを行います。すでに世界各地でプラスチック製品の使用を規制する動きが出てきており、今後も各国・地域の規制を注視しながら、具体的な検討を進めていきます。

    ※2 CDP ロンドンに本部を置く非営利団体。気候変動、水、森林に関する情報開示を企業等に求める活動等を行っている。

    ※3 WRI Aqueduct 国際環境NGOの世界資源研究所(WRI)が開発した水リスク評価ツール

    従事者の健康は事業の土台である

    Ⅳ 労働慣行 従業員の健康と働きがいのために

    COVID-19がもたらした新しい生活様式にも適応し、働きやすい職場環境を実現するために、就業制度の見直しも推進しています。具体的には在宅勤務制度や時差通勤制度の導入です。今後も社会の変化を注視し、従事者と対話を進めながら見直しを図っていきます。健康を標榜する企業であるヤクルトにとって、従事者の健康は事業の土台です。きめ細かな健診やケア、健康イベントの実施や実効性あるPDCAなどが評価され、「健康経営優良法人(大規模法人部門)〜ホワイト500〜」に3年連続で認定されました。今後さらに取り組みを深化させ、従事者の健康意識を高めるべく、2020年4月に「健康経営推進課」を新設しました。

    CSR調達を推進しサプライチェーン全体で社会の持続可能性を高める

    Ⅴ 人権 人権尊重のために

    Ⅵ 公正な事業慣行 公正な事業活動を行うために

    Ⅶ 組織統治 透明性ある経営を推進するために

    ヤクルトの持続的な成長のためには、サプライヤーとの協働が不可欠と認識しています。サプライヤーとともに社会課題の解決を行っていく姿勢をより明確にするために、2020年7月、ヤクルトはサプライヤーCSRガイドラインを策定しました。 これは2018年度に策定したCSR調達方針に基づき、サプライヤーの皆さまに、人権・労働・環境・腐敗防止などに配慮してもらい、サプライチェーン全体で社会の持続可能性を高めていくための具体的依頼事項をまとめたものです。今後は当ガイドラインやCSR調達アンケートなどを通じ、CSR調達活動の深化に努めます。
    また、広くステークホルダーから信頼される企業として、コンプライアンスの徹底はもとより、コーポレートガバナンス・コードの趣旨に基づくガバナンスを実践するとともに、情報開示に積極的に取り組むことで、透明性ある経営を推進していきます。

    私たちはこれからもグローバル企業として、社会的責任を強く意識しながら諸課題に対応し、企業価値向上を目指します。ステークホルダーの皆さまには引き続きご支援のほど、よろしくお願い申しあげます。

    2020年10月
    代表取締役社長
    根岸 孝成

  • CSR基本方針

    • ヤクルトグループは、企業理念を実践し、企業として持続的に成長することを通じてCSRを全うしていきます。その具体的な取り組みの上位概念として、「CSR基本方針」を2012年4月1日に制定し、全社が取り組むべき方向を定めました。

      私たちヤクルトグループは、企業理念に基づいた企業活動を通じて、グループを取り巻くすべてのステークホルダーから信頼されるよう努力し、共生していきます。

  • CSR行動計画

    ヤクルトグループは、CSR重点3領域に沿った活動を実効性をもって進めていくため、2015年度より、CSRのグローバルスタンダードであるISO26000に即して活動の体系化を図り、CSR活動を推進しています。
    具体的には、2016年度にISO26000の7つの中核主題に則って、3領域への重点化を明確にした「ヤクルトCSR行動計画」として重要テーマを策定し、2017年度は、これをもとに関連部署が具体的な行動目標を立てたうえで、活動しました。

    ヤクルトCSR行動計画
    ISO26000の中核主題 重要テーマ
    消費者課題 お客さま第一主義
    お客さま個人情報の保護
    安全・安心な商品の提供
    コミュニティへの参画
    及び
    コミュニティの発展
    地域の文化・慣習の尊重
    地域課題解決への活動
    社会貢献活動の推進
    地域社会との関係強化
    環境 低炭素社会の実現
    資源の有効活用
    生物多様性の保全と活用
    労働慣行 ワークライフバランスの推進
    職場安全衛生の推進
    多様性の推進
    女性の活躍推進
    人権 人格と人権の尊重
    多様性の推進
    公正な事業慣行 公正・健全な取引の推進
    CSR調達の推進
    組織統治 コーポレートガバナンスの実践
    コンプライアンスに則った事業の推進
    企業情報の開示と社会とのコミュニケーション
    守秘義務の徹底

    国内・海外のヤクルトグループ企業は、当行動計画を参考にして、CSR活動を推進していく。

    制定 2016年4月1日

    また、SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)を持続可能な社会の実現のための世界の共通課題として取り組むべきものと捉え、CSR行動計画の中に、SDGs達成への貢献の観点を組み込みました。
    具体的には、「ヤクルトCSR行動計画」の7つの中核主題・重要テーマと、SDGs17目標のうち、特にヤクルトグループと関係が深いものとの関係を明確に、見える化したうえで、事業の各段階において取り組みを進めていきます。

  • CSR推進組織

    CSR推進委員会

    CSR担当役員を委員長とする「CSR推進委員会」を設置し、CSR推進方針、推進策の協議ならびに進捗管理等を行っています。本会議での検討事項は必要に応じて執行役員会議に上程します。

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